メール配信システムとMAツール、何が違うの?どっちを選ぶべき?選び方と使い分けをわかりやすく解説

メール配信システムとMAツールの違いを比較する図解イメージ

「メール配信って、結局なにができるの?」
「MAって聞くけど、そもそも何が違うの?」

こんな疑問を抱えている方へ。
この記事では、メール配信システムとMA(マーケティングオートメーション)ツールの違い・選び方・成果を出す使い方を、わかりやすく解説します。

まずは基本|メール配信システムとは?

メール配信システムとは、複数の相手にまとめてメールを届けるためのツールです。
メルマガやキャンペーン案内など、「一斉に情報を発信したいとき」に便利です。

主な特徴は以下の通りです。

  • 一括配信(メルマガ・キャンペーンなど)
  • 開封率・クリック率などの効果測定
  • 予約配信や履歴管理

操作がシンプルで使いやすく、「まず情報を届けたい」「一斉に周知したい」企業に向いています。

マーケさん
マーケさん

情報を届けるだけなら、メール配信システムで十分なのかな?

セールスくん
セールスくん

うん、“届けるだけ”が目的なら十分だよ。でもね、開封やクリックはわかるけど、その後にどれだけ本気で検討してるのかとか、今どんな情報を見ているのかまでは見えないんだ。営業のタイミングを考えるなら、もう少し“興味の深さ”を知りたくなるよね。

メール配信システムは、「情報を届けること」と「反応があったかどうか」を確認するのに特化したツールです。一方で、「その先にどんな行動をしたか」や「どのくらい関心が高いか」といった営業に役立つ“温度感”まで把握するには、MAツールの方が適しています。

メール配信システムを選ぶときのポイントとは?

「メールを配信したい」と思って検索すると、たくさんのサービスが出てきて迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

ここでは、自社に合ったメール配信システムを選ぶためのチェックポイントをご紹介します。

配信件数と料金体系を確認しよう

メール配信システムには、配信件数や登録アドレス数に応じて金額が変わる“月額制”と、送った分だけ課金される“従量課金制”の2つの料金体系があります。

  • 毎月決まったタイミングで一斉に配信する → 「月額制」が向いている
  • イベント時など必要なときだけ配信したい → 「従量課金制」が向いている

使い方に合った課金方式を選びましょう。

マーケさん
マーケさん

安いサービスもいろいろあるけど、やっぱり価格だけで選ばないほうがいいのかな?

セールスくん
セールスくん

そうそう。月額か従量課金か、到達率や安定性、サポート体制なんかも大事だよ。
特にBtoBなら“ちゃんと届くこと”が、商談の第一歩になるからね!

到達率・安定性を確認しよう

せっかく配信しても、迷惑メールフォルダに入ってしまっては意味がありません。以下のような点もあわせて確認しておきましょう。

  • 国内IPアドレスからの配信か(海外IPはブロックされやすい)
  • SPF・DKIM・DMARCなどの送信ドメイン認証に対応しているか
  • 急な大量配信でも配信遅延が起きにくい設計か
  • システム障害時の復旧体制や運用実績が明示されているか

特にBtoBの場合は確実に届くこと=信頼性につながります。

操作のしやすさとサポート体制も重要

初心者でも扱いやすいUIであることに加え、以下の点も見逃せません。

  • HTMLメールのテンプレートはあるか
  • メール作成〜配信までの操作が何ステップで完結するか
  • セグメント配信やA/Bテストなどのマーケティング機能は必要か
  • サポートは有人対応か?メールか?電話も可能か

単に「送れるだけ」ではなく、「成果につながる設計」ができるかもポイントです。

将来的にMAに移行したい場合は連携も視野に

メール配信だけでスタートして、後からCRMやMAツールと連携していくことを見据えた選定もおすすめです。

  • 外部システムとのAPI連携ができるか
  • 自社で管理しているリストやフォームと統合できるか
  • 「MAに移行したくなったらどうする?」という視点で、スムーズな拡張性があるかをチェック
マーケさん
マーケさん

最初からMAじゃなくても、まずはメール配信からでもいいんだよね。

セールスくん
セールスくん

もちろん!大事なのは「自社の段階に合ったスタート」。無理なく始めて、成果が出たら次のフェーズに進むのが一番なんだ。

選定軸チェックポイント内容
配信件数・費用月額制 or 従量課金制/配信件数・登録数に合った料金体系か
到達率・安定性SPF・DKIM・DMARC対応/国内IP/障害実績や配信遅延への強さ
操作性・サポート誰でも扱えるUI/セグメント配信の有無/マニュアル・有人サポートの有無
将来性MA・CRMとの連携可否/API対応/段階的な機能拡張が可能か

以上のようなポイントを押さえれば、
「価格で選んだけど失敗した…」ということも避けられます。

次に、代表的なメール配信システムをいくつかご紹介します。
「自社に合ったツールを見極めたい」「いま使っているツールと比べてみたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

サービス名 / 導入しやすさ一言でいうとこんなツール
MailSales
「操作も導入も簡単。価格も最安クラスで“攻め”の導線設計にも対応」
営業成果につながる設計で、メール配信からMAへの段階的な移行もスムーズ。小規模でも始めやすい。
blastmail
「操作も導入も簡単。小規模から安心して始められる“軽快スタート型”」
少ないリソースでも扱いやすく、価格も明快。配信の基本機能に絞りたい企業に最適。
アララ メッセージ
「通知メールの自動配信に強み。API連携で業務効率化を目指す企業に◎」
会員向け通知や認証メールなど、業務システムと連携したリアルタイム送信を行いたい企業に最適。
配配メール
「セグメント配信と分析が強み。配信設計にこだわりたい中堅層向け」
行動分析やリスト管理の柔軟性が高く、ターゲットごとに戦略を変える施策に強い。
Cuenote FC
多機能×安定性が魅力。アンケート・SMSとの連携で一歩進んだ活用ができる。
中堅〜大手向けだが、統合運用を目指す企業にはマッチしやすい。
WEBCAS
「フォームやアンケート、外部連携に強く、多チャンネル施策を設計したい企業向け」
柔軟なカスタマイズ性とCRM志向の強さで、業務設計を重視する中堅〜中小企業にも適する。

ここまで見てきたように、メール配信システムにはそれぞれの特長がありますが、
「もっと成果に直結させたい」「商談や売上につながる仕組みがほしい」
と考える企業にとって、次に検討すべきなのがMA(マーケティングオートメーション)ツールです。

MAは、単なるメール配信ではなく、“見込み顧客の行動をもとに、自動で最適な営業アプローチを行う仕組み”を実現するツール。

このあとのセクションでは、メール配信のその先を見据えた「営業成果につながるMA活用」についてご紹介します。

MAツールとは?|営業にもつながる“攻めの仕組み”

MAツール(マーケティングオートメーション)は、
「見込み客が今どれくらい関心を持っているか」を見える化し、
「自動で適切なアプローチができる仕組み」をつくるツールです。

たとえば、こんなことができます

  • 自社サイトを見に来た人や、資料をダウンロードした人を自動で記録 → どの企業が、どのページに興味を持っているかがわかります。
  • その人の行動に応じて「関心レベル(スコア)」を自動で判定 → 何度もサイトに来ている人や、たくさん資料を見ている人が“今アツい”と判断できます。
  • 関心の高い人に、タイミングよく自動でメールを送ることができる → 例えば「資料を見た3日後」に自動でフォローメールを送る…といった“営業の仕掛け”をつくれます。

営業活動の“きっかけづくり”を仕組み化できるのがMAの最大の強みです。

マーケさん
マーケさん

ということは、MAって「反応があった人だけ」に動けるってこと?

セールスくん
セールスくん

そう! しかも“問合せが来る前”にこっちから動けるから、営業のチャンスを逃さないんだよ。

MAツールは、“行動を見える化し、営業につなげる”ためのツール。
一方で、シンプルに情報を届けたいだけであれば、メール配信システムの方が適しています。

メール配信とMAの違いをまとめると?

比較項目メール配信システムMAツール(例:BowNow)
おもな目的情報を届ける営業のきっかけをつくる
機能一括送信、開封/クリック確認行動ログ、スコアリング、自動アプローチ
向いている企業発信が中心の会社商談を増やしたい会社
費用感月数千円〜月数万円程度
導入の手軽さすぐ始められる初期設定がやや必要

すぐに成果が出ない?それでもメール配信を続けるべき理由と次の一手

ここであらためて考えてみたいのが、「なぜ今、メール配信なのか?」という問いです。

メール配信は即効性が低い。だからこそ、今やるべき理由がある

「メールって、正直すぐには反応こないよね…」

これはよくある声です。でも、それこそがメール配信の特性であり、中長期で“想起される存在”になる手段です。

メール配信をやるべき理由

  • コストが安い:月数千円〜始められる
  • 始めやすく、続けやすい:社内リソースが限られていても運用できる
  • 接点を持ち続けられる:「今すぐ客」ではない「そのうち客」との関係を維持できる
マーケさん
マーケさん

すぐに反応がないと、ちょっと不安になるんだよね…。

セールスくん
セールスくん

それでいいんだよ。大事なのは「思い出してもらえる会社」になること。
商談のきっかけって、意外と“あのときのメール”だったりするからね!

でも、今すぐ成果が欲しい会社もある。そのためにMAがある

中小企業には、「継続的に発信する余裕なんてない」というケースもあります。

だからこそ、営業が今すぐ動ける“反応のある見込み客”だけに絞ってアプローチできる仕組みが有効です。
それを実現するのが、マーケティングオートメーション(MA)です。

たとえば、MAではこんな“攻めのアクション”が可能です

  • サイトを見たり、資料をダウンロードした人を自動で記録できます → 誰がどんな情報に興味を持っているかが見えるようになります。
  • 興味を持った内容に合わせて、自動でメールを送れます → たとえば「価格ページを見た人にだけ、導入事例を送る」などができます。
  • 興味の高い見込み客だけを営業が優先してフォローできます → 反応の大きい相手にだけ、ピンポイントで営業できるようになります。

これにより、営業は「温度感の高い相手」(ホットリード)だけに集中できるようになります。

マーケさん
マーケさん

営業って、誰にアプローチするかが一番むずかしいよね。

セールスくん
セールスくん

そうそう!MAが“今、興味を持っている人”を教えてくれるから、
無駄なく、その人に合わせた営業ができるんだよ。

まとめ|まずは“続けられる配信”から。MAはその先の攻めの一手

多くの中小企業が最初につまずくのは「継続的な情報発信」です。
メール配信は、まず“社内で続けられる仕組み”を作ることが第一歩。
続けてこそ、顧客との接点が生まれ、MAに活かすことができます。

成果につながる営業DXのステップ

メール配信を始める

顧客との接点づくり・認知獲得

使用ツール:メール配信システム

継続的に情報発信できる体制をつくる

信頼関係の構築・“想起”される関係

使用ツール:メール配信システム

興味・反応のある顧客を把握する

営業のきっかけ発見

使用ツール:MAツール

営業プロセスを自動化・最適化する

商談・受注の最大化

使用ツール:MA+SFA、CRM連携など

セールスくん
セールスくん

いきなりMAを入れても、反応する相手がいなければ効果ゼロ。
まずは“思い出してもらえる会社”になることが最優先だよ!

メール配信から始めて、段階的にMAへと移行していく企業も増えています。
無理のないステップで営業DXに取り組めるよう、こうした導入を支援するコンサルティングサービスも存在します。

「どこから手をつければいいかわからない」と感じる場合は、そうした支援サービスを検討してみるのもひとつの選択肢です。

「なんとなくわかったけど、やっぱり不安…」という方は、まずは無料でメール配信を試してみるところから始めてみませんか?